BOOK GUIDE

遊んで楽しむクリスマスの本

8冊から選ぶ

ページを開いたとたん、読む人の手が物語の中へ入っていく本があります。そっと動かすと絵が変わり、見つからなかったものが目の前に現れる。さっき通れなかった道も、もう一度なら出口へ着けるかもしれません。こうした本では、読むことと遊ぶことの境目がなくなります。先へ進むより、同じ場所で何度も試したくなるのも自然なことです。クリスマスを待つ時間に、小さな驚きを一つずつ開いていく。そんな一冊を集めました。答えを急がず、まずは気になるページに手を伸ばしてみてください。手の中で、物語が動き始めます。

正解より、寄り道がおもしろい

探していたものを見つけると、思わずそこだけを指さしたくなります。でも、その隣で転んでいる小人や、窓の向こうの雪だるまに気づくのは、たいてい答えが分かったあとのことです。迷路でも、行き止まりには正しい道にはなかった景色があります。しかけを動かす前の絵を覚えていれば、戻したときにも発見が残るでしょう。このページの本は、早く終えた人が勝つためのものではありません。目的があるからよく見て、よく見たから目的とは別のものまで好きになる。その寄り道が、ページを遊び場に変えます。答えを覚えたあとも開きたくなるかどうかは、こうした小さな余白にかかっています。

一冊の中で、役目を交代する

二人で遊ぶと、同じ本が少し違って見えます。一人が見つけた場所を、もう一人にはすぐ教えない。「赤いものの近く」「眠そうな顔の下」と手がかりだけを渡せば、探す時間そのものを分け合えます。次のページでは役目を交代してもよいでしょう。小さな子がしかけを動かし、大人が変化を見つけられないふりをするだけでも、物語の主導権が入れ替わります。一人で開く日には、昨日より先まで進めたことがうれしくなる。遊び方を決めすぎなければ、本はその日の人数や気分に合わせて姿を変えます。何度も触れる本だからこそ、急がず、作りに合った動かし方で付き合ってください。少しくたびれたページも、そこで過ごした時間の跡になります。

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